世相観⑪
新年がスタートし、すでに2月に入り、国内外の事象も急ピッチで結論を急ぐがごとく進んでいる感じを受けます。4月1日には「平成」に代わる新元号が公表されることになっています。待ちどおしいというよりも、一体どんな元号が決定されるのか、興味津々ですね。決して若くはないにしても、新世代をまた生きられる楽しみも、頭のどこか片隅にあることは、確かなことです。事件・事故に限らず、いろいろなことがあるのでしょう。いくら対策を練って対応したとしても、完全にゼロにすることは、不可能なことです。時代は繰り返されるとはいっても、人間社会にとって、不幸なことや、悲しいことは避けていきたいものですが、これとても別な形で再出現してきます。何とも、やりきれない思いですが、仕方のないことと思いながらも、やはり世のため、社会のため、家族のため、人のために努力して不幸にならないように、悲しみに陥らないように心を入れ替えて生きていこうとするのが、人間というものでしょう。そういう意味での、生きていく価値や生きがいが感じ取れたならば、しめたものですね。
この1月中にも、さまざまな由々しき事が起こっています。政治分野では、「勤労統計の不適切調査の問題で、調査方法に誤りがあったこと(全数調査すべきところ、抽出調査で済ませたこと)」です。国内外に示す日本の基幹統計がお役所によって歪められたことは、日本という国に対して正しい認識がされないことになり、国家公務員の任務・責務を全うしていないことにもなります。要は、規定に従って全数調査をすればよいのであって、また抽出調査をしたのであれば、その復元処理をすればよかったのですが、その認識すらなかったことは、極めて問題視すべきことになるでしょう。
国際分野では、「韓国の徴用工訴訟で韓国国内にある新日鉄住金の資産差し押さえ」の問題、社会分野では、「東京渋谷区の竹下通りで21歳の男が暴走し、歩行者8人がはねられ負傷した事件」「昨年の7月に大阪堺市であおり運転して男子大学生を死亡させた40歳の男に殺人罪を認定し、懲役16年の判決を言い渡した事件」「少学4年の長女の髪を引っ張り首をつかむなどして暴行(後に死亡)した父親を傷害容疑で逮捕した事件」「昨年の11月から茨木で行方不明になっていた女子大生の遺体を発見し、同市の35歳の男を死体遺棄容疑で逮捕した事件」など、凶悪で悲しい事件が頻発しています。これからの長い人生を奪われてしまった被害者の方々にどう謝まるのでしょうか、謝るだけでは済まされるはずがないわけですから、どう対処するのでしょうか、対処する方法があるのでしょうか、現状では刑に服することしかないのでしょうが、人の生命・身体を汚すことが、どんなに悲惨で残忍で非人間的なことであることを認識できなかったのでしょうか、逮捕された後や裁判上で「反省している」「謝りたい」と言っているのを聞きますが、誰もが聞きたくない言葉でしょうね。困った人間としかいいようがありませんね。どんなことがあっても、やってはいけないことなのですから。
「人の命は尊いもの」と、いろいろな所で言われています。本当に・・・本当に親身になって考えて行動していかなくてはなりません。事件はすべて「後の祭り・・・」になってしまっています。これではどうしょうもありません。行動する前にストップさせる精神を養っていかなくてはなりません。そのための心身の訓練が必要です。多少のことがあっても、命だけは守られるようにするためには、社会が、周りが防止すること以上に、個人が自分自身の言動に責任を持たなくては、犯罪はいっこうに未然に防止されないことになります。一人ひとりの認識(命の尊さなど)が最も求められています。
当相談室でも、犯罪被害者や犯罪実行者などの相談やカウンセリングを行い、心のケアをはじめ、認知の歪みを修正し、他人に迷惑をかけない行動に導く継続指導も行っています。どしても自分を抑えられない、すぐ手が(暴力が)出てしまうなどで、お悩みの方はどうぞお越しください。一緒に検討していきたいと思います。
YKカウンセリング&心理相談室
代表 山田 幸一
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