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スタッフブログ

当相談室の経緯⑩

~幼児虐待における日本のしつけは如何に~

 児童虐待が益々増えている現状は、厚労省の統計を見ても明らかです。そういう中で、特に虐待者である母親へのケアや被虐待者である子どもの心の傷を癒していくための支援が求められます。また、ケアや支援の必要性が叫ばれてはいるものの、その中心的役割を担っている児童相談所のみでは対応しきれていない現状があり、専門医療機関や保健所、行政、さらにはカウンセリングや地域社会の協力や連携が欠かせません。

 かつては、日本のよき伝統的育児法が脚光を浴びていたと思いますが、今では親の個人的問題やエゴで子どもを振り回す「しつけと称した行為」が虐待へと拍車をかけている点は見逃せません。また、親の育児の自信のなさによって、育児ノイローゼになってしまう社会環境があることにも注目したいと思います。本来、”しつけ”は社会で健康に生きていくための諸々の育成行為と思われますが、どうもこの点のサポート体制が親や地域でも脆弱になっているとも感じられます。

 「子どもしかるな、来た道じゃ」という格言どおり、どんな子どもでも、いくつになってもかわいいものです。しかも、子育ては一生涯のものです。ですから、家庭では「子どもに無条件の愛を捧げること」「許すこと」「理解すること」「受け入れること」「聞く姿勢」「命を大切にする心の育成」「叱責よりも肯定的姿勢」「思いやりの心」「社会的ルールの涵養」などが基本になって、自分の過去を振り返り、虐待に陥る自分に気づくことから癒しが始まると思われます。

 当相談室では、「虐待=暴力」と「しつけ」の明確な区別ができる相談を通してカウンセリングを実施し、虐待に関する情報を周知して自己を見つめ直す作業を繰り返していきます。

 

当相談室の経緯⑨

「少年犯罪・非行とカウンセリングの実際」

 最近の少年犯罪は、親から見て自分の子供は勉強ができるから悪い風には育たないとか、あまり柄のよくない友達がいるから不安・・・という単純なものではなくなっています。「腹が立った」「誰でもよかった」「苦しがるのを見るのが快感だった」「面白半分のノリでやった」など、動機が多種に及んでいます。実際、親に悩みを打ち明けない子供が多いことも問題を複雑化していますが、さりとて話せる友達もいない現実があります。

 ただし、犯罪や非行に走る前兆や何らかのシグナルが見え隠れしているので、それをいかに察知し、道を外さないかにかかっていると、いえましょう。

 その意味でも、多様化する少年犯罪や非行を取り巻く背景には、理解しがたいものがありますが、あえて彼らのなかに踏み込んで真摯に向き合うことによって、「彼らには彼らなりの道理があること」「彼らは彼らなりに精一杯生きようとしていること」「彼らのシグナルを察知して欲しいと思っていること」などが垣間見られるのです。

 そのような彼らの特徴としては、「自己評価の低さ」があげられます。その気持ちをしっかりと受け止めなければ、さらに犯罪や非行に移行してしまいます。そうした危険信号に気づくことで、少年自身の自己評価を高めていくカウンセリングが必要になってきます。

 そんな時は、少年を支えながら本人や家族を守るお手伝いが必要です。少年犯罪にかかわった経験を活かして、さまざまな問題を親切・丁寧に解きほぐす努力が、彼らを正道に導く源となるでしょう。

当相談室の経緯⑧

増えるストーカー犯罪とDVとの共通点~現代人の病理か、しかし犯罪は犯罪として・・・~

 今までストーカーの問題をさまざまな角度から考えてきました。ストーカーの本質が明確化され、犯罪であるという視点が垣間見られたことと思います。

 昨年3月には、前年1年間に把握されたストーカー被害に関する統計が警察庁から出されました。2万2823件で過去3年連続最多、被害者の9割が女性、加害者と被害者との関係は、「交際相手(51%)」、「知人・友人(11.4%)」、警察による摘発件数は2473件(逮捕は2242件)、ストーカー規制法による摘発は613件(警告3171件、禁止命令149件)などでした。

 ストーカーの問題は、抑制力が効かない(止められない)現代人の心の問題でもあり、その限界域を乗り越えて止める(収まる)ことを知らない病理の問題(犯罪問題)にもなっています。しかし、誰かがどこかで適切に介入することによって未然に防止できる事象でもあるのです。この点は、DV(ドメスティック・バイオレンス・家庭内暴力)の問題にも直結しており、ストーカー問題と共通点が見出せます。身体的暴力に限らず、相手の思考や行動をも萎縮させてしまうほどの心理的暴力を伴い、相手の人権すら侵害してしまいます。これも明確に犯罪に相当します。

 これらのことを総合的に踏まえて考えてみると、交際相手の選定や別れ際の問題、問題が発生した際の対処法としては、「自分のみで解決しないこと」「早めに誰か適切な人に相談すること」が基本的な考え方になります。犯罪には厳として対処することが必要です。皆様が毎日を安全に安心して、しかも健康に過ごせることを心から願います。

当相談室の経緯⑦

~依存症と家族カウンセリング~

 依存症には、さまざまな態様があります。アルコールや薬物、ニコチン、ギャンブル依存等です。共通するのは、異常なこだわりから自己コントロールができなくなり、自分の力では止められないということです。そして依存に陥るパターンとしては、偏った価値観や思考へと過剰反応してしまうことです。そこには虚しさや寂しさ・不安等から脱却を図ろうとする心理状態があります。

 さらに、依存が依存を形成して、他の依存へと移行してしまうパターンが見受けられます。これは「クロス・アディクション」といわれ、アルコールから薬物へ、アルコールからギャンブルへと次々に依存に拍車がかかりますので、早めの対応が望まれます。

 依存症は、進行性の病ともいわれます。対象へのこだわりや囚われによって、致命的な価値観等の逆転現象が起こります。アルコールでいえば、「アルコールさえあれば死んでも本望」という価値観の逆転が生まれます。その結果、生活のアンバランスや心身への悪影響、生活の破綻、最後は死に至ることにもなりかねません。各種依存症から脱却する基本的方法は、依存症を認めること、そこから脱却できることを信じること、そして脱却方法を忠実に・謙虚に実行することにあります。こういったさまざまな依存症は、当の本人の問題に終始するのではなく、家族全体の問題にも広がっていきますので親身な相談が欠かせません。またその方法は、個人差がありますので、早めに相談することが肝要です。どうもおかしい・・・と思ったならば、まずは相談室の門をたたくことをお勧めます。

 当相談室も、依存症に悩む人への支援を行っています。

 

当相談室の経緯⑥

 「住まいの防犯対策」の甘さにつけ込むストーカーに要注意!

 特に女性の日常生活を脅かす事案では、「電車内での痴漢行為」「盗撮行為」「女性を狙ったひったくり・すり行為」などが頻発しています。どの場合も、訴える姿勢、敢然とした態度、第三者の手助けを求めることが必要です。また、「一人暮らしの女性を狙った犯罪」も多く、この場合は「住まいの防犯対策」の甘さにストーカーがつけ込むことがあります。

 事件捜査を担当していた頃の事案です。「20歳代の男、出勤途中にある女性に興味をもった。通勤経路は途中まで一緒で、後をつけ、一人暮らしで、アパート1階に居住していることを確認した。男はお風呂場の「のぞき」からはじめ、盗撮に気づかれて逃走するも、女性は通報しなかった。次に男は、手紙による脅迫行為をはじめた。「裸の写真を撮った」「いつもおまえを見張っている」「警察に届けたらただではすまないぞ」という記載があり、女性は一人で悩んだ。その後、運悪くある日、女性はドアの鍵をかけ忘れ、この男が侵入、忍んでいるところに女性が帰宅、手足を縛られ、強要された事件」でした。110番通報が入った6ヶ月後に「似顔絵に似ている男が現場付近をウロウロしている」との通報があり、現場に急行、職務質問、任意同行、男は犯行を自供、逮捕状請求、逮捕に至ったものでした。

 確実な施錠、表札は一人でも家族の連名で、女性物の物干しには注意を、すばやい110番通報などで、自己の身の安全を守る習慣をつけておくことが肝要です。

当相談室の経緯⑤

 ストーカーといっても、普段は普通の何ら変哲のない人、仕事もできて周囲の評判も悪くはない、「まさかあの人が・・・」と、驚くこともしばしばです。私の刑事経験や犯罪捜査の経験からストーカー化する人の特徴を述べてみましょう。

 ①相手の話より自分のことを優先して話したがる人②集団に馴染めず、一人でいることを好む傾向がある人③怒りだすと異様に変化し、止まらない人④メカに異常な関心を持つ人⑤愛情に飢えて、どこまでも追い求めようとする人⑥相手を試すような言動をする人⑦感情の起伏が激しい人⑧人付き合いが長続きしない人

 一方、ストーカーに狙われやすい人にも以下のような共通点があります。

 ①従順でやさしく、人がいい人②気が弱そうな人③おっとり型でペースが遅い人④怒らず我慢強い人⑤あれこれ言わない人⑥おとなしく何でも同調する人⑦優柔不断な人⑧きっぱりと断れない人・・・つまり、おとなしくずるずると我慢して引き下がる人が狙われやすいということになります。

 もっとも、以上の人のすべてが該当するのではなく、そのような傾向があるということです。ですから対策としては、曖昧ではなくはっきりと拒否の態度を示し自衛すること、すぐ誰かに相談し、警察にも届け出て外部の助けをかりることです。現時点の救済方法は、ストーカー規制法や公私の相談所(センター)になりますが、今後は加害者の治療やカウンセリングが求められていきます。まだまだこの種のリスクはいっぱいなので、日ごろからストーカー問題に関心を持ち、被害に遭う前の対処法を周囲の人と話し合っておく必要があります。そこに専門家が介在すれば、なおよいと思います。

 

当相談室の経緯④

 当相談室では、過去の豊富な経験・知識・スキルを活かして悩める方を解決へと導いてきています。2000年にストーカー規制法が制定され、今日までその改正も行われていますが、被害は後を絶ちません。そして、最悪の殺傷事件にまでに至る事案が多くなっています。自己の身の安全を守るためにはどうすればよいのでしょうか。

 ストーカーの発端に多いのが、”つきまとい”です。後々の証拠固めのために、その日時・場所・相手の身なりや相応年齢・体格・その他の特徴など、気づいたことはメモしておきましょう。これを基に警察への相談や訴え出の体勢作りをしておく必要が出てきます。記録などがないと致命的です。また、放っておいたり、一人で解決しようとするのは避けることです。民間の相談室や被害者支援団体などに相談した上で警察に赴くのが賢明です。

 個人的に”止めてほしい・・・”と伝えても止めない(止められない)のがストーカーの本質だからです。日常的にも注意することがあります。何もなければ、それほど神経質になる必要はないのですが、”ちょっとおかしい”と感づいたならば、「自分の氏名・住所・電話番号などが記載されているものは裁断するなりして廃棄すること」「執拗な無言電話には一切関与しないこと」「暗がりの一人歩きは禁物、何かあれば即座に民家や公共施設・お店に飛び込むこと」です。

 さらに、防犯グッズの所持などは、基本的な自衛手段になるでしょう。この点は、家族内で相談しておいて欲しい点です。最小限の行為でも未然防止が可能になります。時には最悪の事態発生を想定しながら、日常生活の防犯チェックをしてみるとよいでしょう。

当相談室の経緯③

 ストーカーの問題に関しては、1995年以降、日本でもよくマスコミ等に登場し、その中身や対策は別にして、名称は徐々に知られるようになりました。当時、私は既に事件捜査から手を引いていましたが、かつて事件捜査を担当していた経験から、アメリカのストーカー防止法の原書を国会図書館なでで閲覧し、研究してきました。

 ストーカー傾向にある人は境界性人格障害の人と、どこか似通った特徴があるようです。精神疾患や神経症でもなく、独自の精神病理を持ち、人格的に何らかの問題が存在するといわれ、衝動的で感情の起伏が激しく、自己認識ができない、さらに正常な人間関係が築けず、不安定で、自己正当化をはかる等の傾向がかなり強いという特徴が見出されます。また、直接的な人間関係の構築が苦手であるがゆえに、コンピューターやスマートフォン等の普及をストーカー行為の道具にしてきた現代的な背景もあることが推察できます。

 ストーカーと化す人は、一見すると普通で、むしろ仕事もよくできる人ですが、正常な恋愛感情の継続やお互いを理解し合った上での決別の際に困難を生じます。いつまでも、うじうじし、こだわりと恨み、つらみから脱却することなく、どこまでも執拗に迫るストーカーから早い段階で逃れる方法はあるはずです。一度でも、ちょっとおかしい・・・と思われる言動に気づいたならば、それを自分の中にしまい込まずに、友人や家族に話すことが賢明なスタートになります。それによって、まずは不安軽減の糸道が開かれます。同調的で我慢して引き下がってしまう傾向にある人は要注意でしょう。うまく話せない人は、メモ程度でもよいので書いて提示することが大事です。自分なりの是非弁別の考えを見極め、常日頃から自己防衛意識を高め、とっさの判断ができるよう、未然防止に心がけていきましょう。

当相談室の経緯②

当相談室が最初に手がけたのが、ストーカーの問題でした。1997年頃で、この時期はまだ規制法がない時代でしたから、どういう人物がどういう行為をしているのか、犯罪になるのかならないのか・・・等々、マスコミ(新聞・TV・女性誌等)はやっきになっていました。その前年の1996年に「ストーカー」という翻訳本が日本で話題にもなり、私も読んでみたのですが、どうもこういう問題(執拗に追い掛け回す行為、執着心が根っこにある行為、偏った思いを正当化する行為・・・行為は相手に忍び寄る行為全般)は、刑事時代にもとりあつかった経験があることを直感したわけです。ましてや、法律にひっかかるかどうか微妙な行為であったため、軽犯罪法・迷惑防止条例・刑法等に頼らざるを得ない経験もしていました。

 そこでまずは、私にできることとして、「ストーカー講座」を開講することにしました。1997年の10月~月1回をペースに開催することにしました。運よく、都下府中市の「TAMA市民塾」で講座の企画を募集しており、ここに企画参加したのです。35名くらいの塾生が参加し学習にも熱が入りました。塾生は、この問題に興味・関心がある方、女子学生を持つ主婦の方、現に執拗な行為をされている方、銀行のお客様相談窓口の課長さん、等々でした。この講座を開催することになって、それ以降、この種の本の出版や全国各地から、さまざまな形態の相談が寄せられたり、TVや雑誌等でのコメントが展開されていきました。休日を利用してのボランティアでしたので、大変な思いでしたが、どこかでだれかが助けられていると思うと、もう後には引けない、やらざるを得ない義務感と正義感でいっぱいでした。これも、刑事経験が大いに功を奏したわけで、ストーカーの人物像やその心理分析、対応策を編み出すことができたのです。

当相談室の経緯について①

当相談室は、当初からボランティアで各種相談を受理し、犯罪やアディクション関連の特殊な事案へのかかわりと、その対応方法を伝授し、ケースによっては直接、当事者との接点を持ち、後鎖のない解決を心がけてきました。それによって、不安や恐れが軽減され、日常生活に支障が生じないよう最善の方法を実践してきています。

 勿論、本業の傍らですので、相談受理は休日のみでしたが、それでは埒が明かないので平日のアフターファイブを利用して、関係者とお会いし、事の真相を究明すべく四苦八苦したものでした。この点は、ボランティアであるがゆえに旺盛な責任感を持ってまい進してきたつもりです。今では、特殊な事案以外にも、様々な日常生活上で発生する問題への対応と解決策に奔走していますが、「早期相談」と「早期対応」を心がけ、相談者の傍らで支え手の役割を果たしています。どうぞ、気軽にお出でください。

 

 

 

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